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中世の村への旅 | 柳田國男『高野山文書研究』『三倉沿革』をめぐって |
小島瓔禮 著 | ||
四六判上製/カバー装 | ||
本文312頁 | ||
2020年11月発売 | ||
定価3,520円(本体3,200円) | ||
ISBN:978-4-908028-55-7 | ||
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- 民俗学から見た中世荘園の住民と暮らし
- 柳田國男が若き農政学者時代の中世荘園の覚書『高野山文書研究』は、社会を構成する地域の末端にいる〈村〉の住民の暮らし向きの歴史の解明であった。本書は、柳田國男のその研究ノートをもとに、紀伊・和泉・備後などの中世荘園史料を渉猟し、現地に赴き、〈中世の村〉と現在の生活とのつながりを調査する。また、柳田国男最初期の著作『三倉沿革』は、農政学者時代の自筆の未発表草稿として知られるが、本書では柳田自身の「飢饉の体験」を底に秘めたこの草稿の持つ意味を探索する。
- 中世の村への旅
- はじめに―高野山文書の裏の歴史科学
- 紀荒河荘(和歌山県紀の川市)
- 紀阿弖川荘(和歌山県有田郡)
- 紀那賀三箇荘(和歌山県)
- 紀名手荘(和歌山県)
- 和泉近木荘(大阪府貝塚市)
- 紀南部荘(和歌山県日高郡)
- 備後大田荘(広島県世羅郡)
- 耳を切り鼻を削ぎ髪を切り―柳田國男『高野山文書研究』解題外編
- 人間が生きることの探究―『三倉沿革』に寄せて
- あとがき
- 著者紹介
- 小島瓔禮(こじま・よしゆき)
- 1935年生まれ、神奈川県出身。柳田國男・折口信夫の学問にあこがれ、國學院大學文学部へ進学、佐藤謙三に師事、文献学的な日本古典文学を専攻、大学院博士課程修了。琉球大学教育学部・大学院で、日本古典文学・民俗学を担当、現在、名誉教授。成城大学文芸学部非常勤講師、同民俗学研究所客員所員歴任。(公財)国立劇場おきなわ運営財団 評議員。 主な著書・編著に、『案山子系図』『神奈川県語り物資料』『武相昔話集』『校注風土記』『琉球学の視角』『日本の神話』『中世唱導文学の研究』『日本霊異記』『蛇の宇宙誌』『人・他界・馬』『太陽と稲の神殿』『猫の王』『歌三絃往来』ほか。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
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