新刊案内

「焼跡世代」の文学
「焼跡世代」の文学  高橋和巳 小田実 真継伸彦 開高健
黒古一夫 著
〈戦争・戦後・ベトナム反戦〉体験から築く。従来の戦後文学史の「常識」とは異なる文学潮流を提示する作家論
太平洋戦争末期の空襲に遭い、戦後、焼跡・闇市の混乱期を生き抜き、1950年代の「学生(革命)運動」とかかわり、60年代の「ベトナム反戦運動」を展開した4人の作家たち。従来の戦後文学史では位置づけられなかった、〈戦争―戦後〉体験をもとにそれぞれの文学を築いた「焼跡世代」の作家論。
2022年5月発売
定価2,860円(税込み)
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マクロネシア紀行
マクロネシア紀行  「縄文」世界をめぐる旅
金子遊 著
古層が眠る環太平洋地域の島々を、見て聞いてあるく
北はサハリンで北方少数民族の土地を訪ね、小笠原では伝来の島唄を聴き、琉球弧――沖縄・辺野古で基地反対デモを取材、台湾では日本統治下の住民の思い出を聴く。フィリピンでは原住民の「首狩り儀式」のなごりを見、ミクロネシアでは先史時代の遺跡を調査する。古層が眠る〈マクロネシア〉と名づけた環太平洋地域を、現在の感覚で見て聞いてあるくトラヴェローグ。(写真多数)。
2022年4月発売
定価1,980円(税込み)
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島崎藤村
島崎藤村  「個」と「社会」の相剋を超えて
陳 知清 著
現代に通じる「社会」と「個」の関わり
エッセイ『千曲川のスケッチ』や小説『破戒』『夜明け前』で知られる島崎藤村の作品は、教科書収録作品としては戦後から1970年代まで漱石・鴎外・芥川を抜いてトップの位置を占めていた。近代の「個」と「社会」との関わりがそこに表されていたからだろう。 本書は、戦前から現在までの「藤村研究」を概観しつつ、各作品論をとおして「個」と「社会」の関わりを見、さらに現代に通じる差別やジェンダー、格差、ナショナリズムなどの「社会性」について批評する。
2022年3月発売
定価2,860円(税込み)
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[新版]祝詞
[新版]祝詞(のりと)  「延喜式祝詞」本文と訓本
青木紀元 編
「神道」テキストとして長年使用の原典・復刻版
「祝詞(のりと)」は、神道の祭典のときに神に奏上する言葉で、現代では結婚式や地鎮祭、葬儀のときの通夜祭や葬祭で神職が唱える言葉として知られています。本書は、そのもととなる平安時代に編纂された「延喜式」の巻第八の二十七篇の祝詞を収録します。最古の写本である九条家本を底本とした正しい本文と、その訓読である「祝詞訓本」です。
2022年3月発売
定価2,420円(税込み)
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ゴッホを考えるヒント
ゴッホを考えるヒント  小林秀雄『ゴッホの手紙』にならって
佐藤公一 著
ゴッホは絵画と文学のリアル二刀流!!
印象派を超えようとした絵画制作と、いわば「文豪の手紙」とも見まがう書簡文学を表わしたゴッホ。その太陽のように輝く存在であるゴッホの真実を、一枚の《自画像》をからめつつ、ゴッホの全生涯の歩みをたどる。[カラー口絵「自画像」付]
2022年2月発売
定価1,200円(税込み)
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「団塊世代」の生活誌
「団塊世代」の生活誌  昭和三十年代を中心に
井筒清次 著
貧しくても明るい、「しあわせな時代」
昭和22〜24年に生まれた「団塊世代」の幼少期から青春期までの生活を、世相・風俗とともに振り返る。
2022年1月発売
定価2,420円(税込み)
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昔話・伝説を知る事典
昔話・伝説を知る事典
野村純一・佐藤凉子・大島廣志・常光徹 編
「一寸法師」「安珍・清姫」「姥捨山」「愚か村話」「小野小町」などよく知られている昔話・伝説の由来や分布を解説、全274項目の〈読む〉事典。(参考文献付)
・概論「日本の昔話と伝説」野村純一
・附・日本全国の分布図「各地に伝わる昔話・伝説」1〜3、「日本おどけ者分布図」
2021年12月発売
定価2,420円(税込み)
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若狭がたりU
若狭がたりU  わが「民俗」撰抄
水上勉 著
貧困、疾病、苛酷な生業、子殺し・姥捨て……――水上版「日本残酷物語」
貧しさの底で生き抜いてきた山や海辺の人びとと、その生活と習慣=民俗を、著者独特の〈かたり〉であらわした味わい深い民話集。
2021年11月発売
定価2,420円(税込み)
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竹尾正久の碑文と和歌
竹尾正久の碑文と和歌  幕末・明治の三河歌人
繁原央 著
碑文と和歌からみる歌人竹尾正久の足跡
竹尾正久翁(1834-1904)は江戸時代を通じて賀茂神社の社家であった竹尾家の一族であり、新しい明治の時代になって、石巻神社・牟呂八幡の祠官として奉仕し、かつ世に知られた歌人であった。正久翁を知るにあたっては、竹尾家の系譜を記した那賀山乙巳文の『賀茂縣主竹尾家と其一族』と、竹尾家の屋敷の庭に建てられていた石碑によるしかない。(略)本書は碑文の解説のみに終わることなく、竹尾正久翁の生涯にわたる足跡を研究され、翁の生きた時代やその背景、関わりのある人々との絆も明らかにされている。(序文より)
2021年10月発売
定価2,200円(税込み)
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宮田登 民俗的歴史論へ向けて
宮田登 民俗的歴史論へ向けて
川島秀一 編
都市や妖怪、災害、差別など独自の民俗学を展開
柳田國男亡き後の1970年代以降、都市や災害、差別、妖怪などの民俗資料から、歴史学と民俗学の双方に目配りした「民俗的歴史」を組み立てる必要性を説いた民俗学者の論考集成。「番町皿屋敷」や「江戸の七不思議」、「トイレの花子さん」など江戸・現代の都市怪異現象にも言及し、80年代の「都市民俗学」を支えた宮田登を再評価するアンソロジー。
2021年10月発売
定価2,860円(税込み)
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平成時代史
平成時代史
色川大吉 著
『明治精神史』『ある昭和史』に続き、歴史家が「平成」期を刻む。
停滞と閉塞状態の「平成」期は、同時に人類がグローバルな世界に生きるようになった時代でもあった。災害、テロ、不況、地球環境、さらには令和のコロナ禍まで、年代を追って記す。また民衆史家として、バブル崩壊、オウム真理教事件、阪神淡路大震災、東日本大震災、憲法論議、老人問題等、自分史として旅、人びとの思い出等を刻む。
2021年8月発売
定価2,860円(税込み)
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朗読ワークショップ
朗読ワークショップ
青木裕子 著
読んで、聴いて、学び楽しむ。朗読が聴けるQRコード付
作品を声に出して朗読すると、生身の作家のありようが感じられる――。 長年、詩や小説、エッセイなどを朗読してきた著者が、どのように作品と向かいあい、朗読してきたかを、ワークショップの形式で開示する。声の出し方をはじめ、作品によって異なるテンポ、「間」の取り方、方言の朗読など、実際の作品を通して、プロの朗読を、読んで聴いて、学び楽しむ本。
2021年7月発売
定価1,650円(税込み)
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奥越奥話
奥越奥話  十六の詩と断章
正津勉 編
山間奥地の〈死者〉たちの逸話と、自らの〈死〉への想いと
【奥越奥話】山裾に母を葬る、爺が通夜宴席の「かんこ踊り」の一幕、老夫婦が火葬場で心中一件など……山里で見聞した逸話と詩。
【遊山遊詠】渓に流れる水死体に自らを擬える、逝った俳人・金子兜太に捧ぐ、伝統行事「春駒」を詠うなど……迫りくる〈死〉への想いを抱えた断章と山行詩。 自らを「歩く人」と捉えた山の詩人の最新詩集。
*奥越……越前(福井県)の狭隘な山間地
2021年5月発売
定価2,640円(税込み)
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日本災い伝承譚
日本災い伝承譚
大島廣志 編
災害列島ニッポン、われわれはどう対処してきたか
江戸期から現在まで、疫病、地震、つなみ、噴火、カミナリ、洪水、飢饉の民俗譚88編。
災いを人びとは伝説や世間話や昔話やことわざとして、後世に語り継いできた。それは文字を持たなかった人々が、語り継ぐことによって災いを予見し、災いを避け、災いを記憶し、命を守るためにどうしたらよいかという災い危機管理の一つの方法であったのである。(「解説」より)
2021年4月発売
定価1,980円(税込み)
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美術小説篇
美術小説篇  窪島誠一郎コレクシオンX
窪島誠一郎 著
美術品探索の経験をもとに、人々と作品が織りなす小説世界八篇。
・見事なストーリーテラーぶりだ――川村湊氏(文芸評論家)
中国戦線で死んだ日本人の画家・靉光との運命の対照、「石榴と銃」の絵に付けられていた「晩霞」という題の謎解きなど、小説の骨法を十分に心得ていて、小憎らしいほどに見事なストーリーテラーぶりだ。(毎日新聞「文芸時評」=『石榴と銃』オビより)
・悲しみと温情に満ちた不思議な小説世界――加賀乙彦氏(作家)
美術への透徹した鑑賞眼と志半ばで夭折した人々への鎮魂の心が、この作者の悲しみと温情に満ちた不思議な小説世界を作り出している。(『鬼火の里』オビより)
2021年4月発売
定価2,680円(税込み)
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ここは何処、明日への旅路
ここは何処、明日への旅路
小嵐九八郎 著
出所した党派初の“軍人”を待っていたのは、組織の分裂――。
1980年代、バブル景気、冷戦の終結に向けて動く社会の中で、新左翼各派はうちつづく党派闘争(内ゲバ)で混迷を深めていった。先細りする組織の中で、中年となった“軍人”には“闘争の意味”とともにもう一つ悩みがあった。息子が“新新宗教オウムなんとか教”入信・出家するという。息子の奪回をくわだて、“軍人”は培ったゲバルト技術で立ち向かう――。新左翼党派に属した著者の体験内幕的長編ゲバルト小説。
2021年3月発売
定価2,530円(税込み)
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小林秀雄
小林秀雄  思想史のなかの批評
綾目広治 著
戦前・戦後の批評を相対化
西田幾多郎、マルクス主義、横光利一、京都学派、ベルクソン等、同時代思想との比較検討を主軸に、その代表的な批評の相対化を試みる。

昭和の文学史、思想史の中で小林秀雄の批評は何を齎したのか、その価値の正負を冷静に称量することによって採るべきものと捨てるべきものとを選り分ける段階にすでに来ていると思われる。(「はしがき」より)
2021年2月発売
定価3,520円(税込み)
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無言館随想
無言館随想  窪島誠一郎コレクシオンW
窪島誠一郎 著
民間初の戦没画学生慰霊美術館「無言館」の成り立ちから建設・開館・運営まで、さまざまなエピソードを重ねて綴るエッセイ集成。
1997年に、信州上田「信濃デッサン館」に併設された「無言館」は、太平洋戦争で亡くなった画学生の作品を集めて誕生した。著者自身が遺族宅を訪問し収集した遺品遺作は修復され展示される。「無言館」の活動で第53回菊池寛賞を受賞した著者のエッセイ集成。
2020年12月発売
定価2,680円(税込み)
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中世の村への旅
中世の村への旅 柳田國男『高野山文書研究』『三倉沿革』をめぐって
小島瓔禮 著
民俗学から見た中世荘園の住民と暮らし
柳田國男が若き農政学者時代の中世荘園の覚書『高野山文書研究』は、社会を構成する地域の末端にいる〈村〉の住民の暮らし向きの歴史の解明であった。本書は、柳田國男のその研究ノートをもとに、紀伊・和泉・備後などの中世荘園史料を渉猟し、現地に赴き、〈中世の村〉と現在の生活とのつながりを調査する。また、柳田国男最初期の著作『三倉沿革』は、農政学者時代の自筆の未発表草稿として知られるが、本書では柳田自身の「飢饉の体験」を底に秘めたこの草稿の持つ意味を探索する。
2020年11月発売
定価3,520円(税込み)
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美術館随想
美術館随想  窪島誠一郎コレクシオンV
窪島誠一郎 著
村山槐多、関根正二、松本竣介、立原道造など、絵と暮らす日々を綴るエッセイ集成
1979年に、信州上田に私財を投じて開設した美術館「信濃デッサン館」の場所選定から建設、収集・展示画家のエピソード、美術館運営の顛末などを収録。
「信濃デッサン館」は2018年に閉館し、長野県上田市の同じ場所に、2020年6月「KAITA EPITAPH 残照館」がオープン。「信濃デッサン館」収蔵作品は一部、2021年春に開館予定の長野県信濃美術館に寄贈・展示されることになります。
2020年10月発売
定価2,680円(税込み)
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古井由吉論
古井由吉論  文学の衝撃力
富岡幸一郎 著
先行者はいない、小説の可能性を追求した作家
20世紀世界文学の翻訳から得た方法的意識をもとに、近代日本の自然主義文学、戦後文学の枠を超え、つねに現代小説の最先端を切り開いた作家の、衝撃力を発揮した、初期から晩年までの作品をたどる。本書は長年、古井文学を探求した著者による本格的作家論であり、1989年・2015年の2回にわたる古井由吉との対談を併録している。
2020年9月発売
定価2,200円(税込み)
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ことばがこどもの未来をつくる
ことばがこどもの未来をつくる
谷川雁の教育活動から萌え出でしもの
仁衡琢磨 著
教育運動家・谷川雁の「ことば、物語、表現」活動で育った著者が世に問う生き方と実践、「谷川雁ラボ作品」体験記、同時代表現者論考
谷川雁のテーゼを日夜、全身全霊で実践してきたのが仁衡琢磨だ。松本輝夫(谷川雁研究会代表、元ラボ教育センター会長)
「ことばがこどもの未来をつくる」という谷川雁創案のキャッチフレーズを掲げる教育活動発足から半世紀余が経った今、その影響を密に受けつつ育った「間接的教え子」が、その活動の意義をトータルに物語る本書出版は実に画期的だ。神山典士(ノンフィクション作家、ラボ会員OB)
2020年8月発売
定価3,190円(税込み)
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美術の眼 2
美術の眼 2  窪島誠一郎コレクシオンU
窪島誠一郎 著
コレクター・美術館主として半世紀にわたり、近現代日本の美術作家と作品に接した中から、21人の作家とその最期の絶筆作品・代表作を批評
[収録画家] 松本竣介 靉光 野田英夫 広幡憲 神田日勝 大江正美 高間筆子 立原道造 宮芳平 古賀春江 小出楢重 青木繁 岸田劉生 横山操 梅原龍三郎 西郷孤月 鴨居玲 香月泰男 伊澤洋 佐藤哲三 長谷川利行 村山槐多
2020年8月発売
定価2,680円(税込み)
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「団塊世代」の文学
「団塊世代」の文学
黒古一夫 著
「内向の世代」以降=1980年代以降を跡づける現代日本文学史のための作家論
戦争世代を親に持ち、戦後のベビーブームのなかで育ち、1960年代末の政治・社会・文化の変動を経験した「団塊世代」の作家たち――。本書は、「内向の世代」以降=1980年代以降、空白となっている現代日本文学史を埋める試みとして、7人の作家論を提出する。
2020年6月発売
定価2,680円(税込み)
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世界反ファシズム戦争における中国抗戦の歴史的地位
世界反ファシズム戦争における
中国抗戦の歴史的地位
胡徳坤 他 著 呂衛青・神田英敬 訳 黒古一夫 監修
中国現代史家による最新の「第2次世界大戦史」「中日戦争史」
1931年の「九・一八事変」(柳条湖事件)を起点とする日中戦争から、1945年8月に終結を迎える太平洋戦争まで、日本の中国侵略と中国の抗戦の模様を、日本側の資料(防衛庁戦史室『戦史叢書』やみすず書房『現代史資料』など)を駆使しつつ論証する。また、第2次世界大戦終結に向けた中国外交(蒋介石)の動きとその評価を、現在の視点から論じている。本書は、中国における近現代史の権威である胡徳坤を中心にまとめられた最新の「第2次世界大戦史」「中日戦争史」である。
2020年5月発売
定価9,350円(税込み)
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美術の眼 窪島誠一郎コレクシオンT
美術の眼  窪島誠一郎コレクシオンT
窪島誠一郎 著
コレクター・美術館主が選んだ33人の作家と36の作品
半世紀にわたり、近現代日本の美術作家と作品に接した中から、33人の作家と36の作品を紹介。コレクター・美術館主としての経験を活かし、日本を代表する洋画家・日本画家、メインストリームから外れた画家、夭折画家、詩人画家をエッセイとして綴る。
2020年5月発売
定価2,680円(税込み)
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万葉の紫と榛の発想――恋衣の系譜
万葉の紫と榛の発想――恋衣の系譜
畠山 篤 著
〈紫〉は王侯貴族の染色文化ではなく、一般庶民の信仰と恋愛の習俗が反映していた
万葉集に「紫」を読み込んだ17種の歌を考察し、その「紫」の歌がなぜ恋情発想をとるのか。著者はその歌のもとに、男女和合の饗宴〈薬狩り〉=成人戒をみる。また同じく万葉集に「榛(はり)」(はんのき)を読み込んだ歌である「近江遷都歌」のモデルに大和・三輪地方の古歌をみる。それはさらにさかのぼり、古事記・雄略記の「赤猪子伝承」にたどる。本書は、万葉集などの「色衣」の歌から、古代の民衆の習俗・神話を探る論考である。
2020年2月発売
定価2,420円(税込み)
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黒古一夫 近現代作家論集 第6巻
黒古一夫 近現代作家論集 第6巻
黒古一夫 著
三浦綾子論 灰谷健次郎論 井伏鱒二論
1000万円懸賞小説入選作『氷点』で一躍「国民作家」となった三浦綾子は、常に社会的な関心のもとに、キリスト者として北海道で創作活動をした。ベストセラー『兎の眼』『太陽の子』などの〈児童小説作家〉灰谷健次郎は、教育はもちろん沖縄や環境問題を入れ込んだ作品を創作したが、そこから読み取れる作家の実像はいかなるものだったのか。太宰治との関わりで知られる井伏鱒二の作家歴は長く、戦前から戦後にわたり『山椒魚』『遙拝隊長』『黒い雨』など名作を生みだした。
2019年12月発売
定価5,280円(税込み)
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一日の光 あるいは小石の影
一日の光あるいは小石の影
森内俊雄 著
小説世界を支える日常生活と読書。30余年にわたるエッセイ集成
80歳を過ぎた老年の日常から、戦争末期の少年の記憶を辿る。あるいは結婚、こどもの誕生、また編集者時代の仕事(『定本坂口安吾全集』『椎名麟三全集』『岡本かの子全集』等)、数々の文学賞受賞の思い出。カソリック教徒として聖書はもちろん、『正法眼蔵』『徒然草』蕪村からシャルダン、ベイユ、エリオット、ロレンスなどの海外哲学・文学、さらには虚子、蛇笏の俳句、漱石・鴎外、内田百フ、吉田健一等の小説、レイ・ブラッドベリなどのSF、果ては電子書籍まで、読書をめぐるエッセイ。これらが、幽玄、夢魔的と称される〈森内文学〉の小説世界と同等に表現され、老境の軽妙さも加わった30年ぶりのエッセイ集となっている。
2019年12月発売
定価4,180円(税込み)
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黒古一夫 近現代作家論集 第5巻
黒古一夫 近現代作家論集 第5巻
黒古一夫 著
小田実論 野間宏論 辻井喬論
「べ平連」の活動や差別問題への発言で知られる小田実は、「タダの人=チマタの人」の生活と現実をその創作と行動の根本に据えて活動した。またそれに先立ち、戦後文学の金字塔『暗い絵』で登場した野間宏は、戦前戦後、被差別部落への働きかけや日本共産党党員として活動する経歴の中から、フランス文学・思想から得た「全体小説」を試みた。一方、辻井喬は、戦後の日本共産党員としての挫折を経て、衆議院議長であった父・堤康次郎が創業した「西武・セゾングループ」の跡を継ぐ傍ら、政治体験や家族の葛藤をもとに「自伝的」小説を著わす。
2019年11月発売
定価5,280円(税込み)
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黒古一夫 近現代作家論集 第1巻
黒古一夫 近現代作家論集 第1巻
黒古一夫 著
北村透谷論 小熊秀雄論
明治期、昭和戦前期に権力と戦い、生活と戦った二人の詩人・思想家。
明治期、自由民権運動の挫折をもとに、日本近代文学史上、画期をなす詩・散文を展開した北村透谷。昭和戦前期、権力の弾圧により転向者が続出するなか、プロレタリア詩・『流民詩集』を書き続けた小熊秀雄。これら二人の作品を辿り、生涯を跡づける作家論集。
2019年10月発売
定価5,280円(税込み)
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戦後思想の修辞学 谷川雁と小田実を中心に
戦後思想の修辞学――谷川雁と小田実を中心に
北野辰一 著
「べ平連」の小田実、「大正行動隊」の谷川雁。戦後に屹立する二人の行動的思想家の表現をめぐって
時代は、情報管理が人々の自由を奪い、貧困を深刻なものとし、自然災害の頻発する列島に住む人々の危機意識は薄く、原発廃棄や少子高齢化問題はいまだ手つかずのまま……。これらの危機的な状況をふまえて……イロニーとして私の脳裏には谷川雁と小田実が存在した。……共に内在性を重んじた修辞学に今なお言葉の力をみいだせる戦後思想としての谷川雁と小田実である。
2019年9月発売
定価2,750円(税込み)
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黒古一夫 近現代作家論集 第4巻
黒古一夫 近現代作家論集 第4巻
黒古一夫 著
村上龍論 立松和平論
全共闘世代の作家として出発した二人。高度成長終焉後の葛藤を小説化
2019年8月発売
定価5,280円(税込み)
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京都詩人傳 一九六〇年代詩漂流記
京都詩人傳――一九六〇年代詩漂流記
正津勉 著
疾風怒濤の60年代〈現代詩〉、5人の閉鎖京都系詩人たちを描く
戦後現代詩の曲がり角―1960年代から70年代初めに活躍した天野忠、大野新、角田清文、清水哲男、清水昶らの詩と生涯を描く。石原吉郎、谷川雁、鶴見俊輔、双林プリント、三月書房(宍戸恭一)、米村敏人、佐々木幹郎など、同時代の詩的交友圏の人々も登場する、回想的詩人論。
2019年8月発売
定価2,200円(税込み)
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