ここは何処、明日への旅路 | |
小嵐九八郎 著 | |
四六判仮上製/カバー装 | |
本文376頁 | |
2021年3月発売 | |
定価2,530円(本体2,300円) | |
ISBN:978-4-908028-58-8 | |
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- 出所した党派初の“軍人”を待っていたのは、組織の分裂――。
- 1980年代、バブル景気、冷戦の終結に向けて動く社会の中で、新左翼各派はうちつづく党派闘争(内ゲバ)で混迷を深めていった。先細りする組織の中で、中年となった“軍人”には“闘争の意味”とともにもう一つ悩みがあった。息子が“新新宗教オウムなんとか教”入信・出家するという。息子の奪回をくわだて、“軍人”は培ったゲバルト技術で立ち向かう――。新左翼党派に属した著者の体験内幕的長編ゲバルト小説。
- 第1章 出所の憂え――次は何か
- 第2章 戸惑いながら
- 第3章 子の面倒見か、妻探しか……それとも
- 第4章 迷い道……から
- 第5章 今更ながらの……決断
- 第6章 流れながら、崖っぷち
- 第7章 現の活劇が役立つ……生とは?
- 第8章 不明な明日も、銀河は
- 著者紹介
- 小嵐九八郎(こあらし・くはちろう)
- 1944年、秋田県生まれ。早稲田大学卒。『鉄塔の泣く街』『清十郎』『おらホの選挙』「風が呼んでる」がそれぞれ直木賞候補となる。1995年、『刑務所ものがたり』で吉川英治文学新人賞受賞。2010年、『真幸くあらば』が映画化。『蜂起には至らず 新左翼死人列伝』(講談社文庫)、『ふぶけども』(小学館)、『水漬く魂』全5巻(河出書房新社)、歌集『明日も迷鳥』(短歌研究社)など著者多数。近年は、『悪武蔵』『我れ、美に殉ず』『蕪村―己が身の闇より吼て』(ともに講談社)、『天のお父っとなぜに見捨てる』(河出書房新社)、『走れ、若き五右衛門』(講談社)などの歴史小説、また体験的新左翼小説『彼方への忘れもの』『あれは誰を呼ぶ声』(アーツアンドクラフツ)を刊行。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 関連書
彼方への忘れもの- 小嵐九八郎 著
あれは誰を呼ぶ声- 小嵐九八郎 著