一日の光あるいは小石の影 border= 一日の光あるいは小石の影
森内俊雄 著
四六判上製/カバー装
本文496頁
2019年12月発売
定価4,180円(本体3,800円)
ISBN:978-4-908028-45-8
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小説世界を支える日常生活と読書。三十余年にわたるエッセイ集成
八十歳を過ぎた老年の日常から、戦争末期の少年の記憶を辿る。あるいは結婚、こどもの誕生、また編集者時代の仕事(『定本坂口安吾全集』『椎名麟三全集』『岡本かの子全集』等)、数々の文学賞受賞の思い出。カソリック教徒として聖書はもちろん、『正法眼蔵』『徒然草』蕪村からシャルダン、ベイユ、エリオット、ロレンスなどの海外哲学・文学、さらには虚子、蛇笏の俳句、漱石・鴎外、内田百フ、吉田健一等の小説、レイ・ブラッドベリなどのSF、果ては電子書籍まで、読書をめぐるエッセイ。これらが、幽玄、夢魔的と称される〈森内文学〉の小説世界と同等に表現され、老境の軽妙さも加わった30年ぶりのエッセイ集となっている。
目次
T 百の記憶 五十の思い出
U エマオへの道で
V 一日の光 あるいは小石の影
W 時の岸辺で
 (附)年譜
著者紹介
森内俊雄(もりうち・としお)
1936年大阪生まれ。早稲田大学文学部露文科卒業(宮原昭夫、李恢成は同級生)。文芸書出版「冬樹社」で編集長を務め、69年『幼き者は驢馬に乗って』で文學界新人賞。69〜72年まで芥川賞候補。73年に『翔ぶ影』で第1回泉鏡花文学賞。75〜76年文學界新人賞選考委員。86年『骨の火』刊(文藝春秋、2004年講談社文芸文庫刊)。91年『氷河が来るまでに』読売文学賞・芸術選奨受賞。2016年徳島県立文学書道館で〈森内俊雄と徳島展〉開催。2017年に『道の向こうの道』(新潮社)を刊行。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。