若狭がたりU わが「民俗」撰抄 若狭がたりU
わが「民俗」撰抄
水上勉 著
四六判並製/カバー装
本文224頁
2021年11月発売
定価2,420円(本体2,200円)
ISBN:978-4-908028-66-3
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貧困、疾病、苛酷な生業、子殺し・姥捨て……――水上版「日本残酷物語」
貧しさの底で生き抜いてきた山や海辺の人びとと、その生活と習慣=民俗を、著者独特の〈かたり〉であらわした味わい深い民話集。
目次
おんどろどん
釈迦浜
たそ彼れの妖怪たち
しゃかしゃか
阿弥陀の前
桑子
まいまいこんこ
とりとり彦吉
鯉とり文左
穴掘り又助
てんぐさお峯
【解説】民話作家・水上勉(正津勉)
著者紹介
水上勉(みずかみ・つとむ)
一九一九(大正八)年、福井県大飯郡本郷村(現・おおい町)生まれ。乞食谷(こじきだん)と呼ばれた谷の上の家で、大工の父・覚治と母・かんの五人兄弟の次男として育った。十歳の時、京都の臨済宗相国寺の塔頭・瑞春院に入る。旧制花園中学校を卒業後、寺を出て、一九三七(昭和十二)年、立命館大学に入学。一九四〇年、東京に出て出版関係などいくつかの職に就くも、郷里に疎開、国民学校に勤める。戦後、東京に出て出版の仕事をしつつ文学修行、宇野浩二に師事する。一九五九年、『霧と影』を発表し本格的な作家活動に入る。一九六〇年、『海の牙』で探偵作家クラブ賞、一九六一年、『雁の寺』で直木賞、一九七一年、『宇野浩二伝』で菊池寛賞、一九七五年、『一休』で谷崎賞、一九七七年、『寺泊』で川端賞、一九八三年、『良寛』で毎日芸術賞を受賞する。『金閣炎上』『ブンナよ、木からおりてこい』『土を喰う日々』など著書多数。一九八五年には、郷里に若州人形座の拠点と文学資料展示の場として若狭一滴文庫を開設。二〇〇四(平成十六)年九月永眠。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
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