心霊スポット考 心霊スポット考
現代における怪異譚の実態
及川祥平 著
四六判上製/カバー装
本文312頁
2023年5月発売
定価3,300円(本体3,000円)
ISBN:978-4-908028-85-4
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「恐るべき出来事」が呼び起こす場所と記憶の文化
「心霊スポット」という言葉が、雑誌・テレビのメディアに使用され始めたのは1990年代前半。その後、「神奈川ジェイソン村」「新潟ホワイトハウス」「八王子首なし地蔵」など、「恐るべき出来事」が語られる空間=訪れる場所としての「心霊スポット」は、インターネットの普及とともに隆盛を極めていく。本書では、「心霊スポット」という「語り」が成り立つ前史を概観し、テレビやネットで展開される実態を調査する。また、「将門塚」や「八王子城跡」など現代でも語りつがれる「心霊スポット」を検証する。
目次
序章 場所と怪異の民俗学
第一部 心霊スポット考
 第一章 心霊スポットとは何か
 第二章 真相としての仮構
 第三章 モノと感覚
第二部 心霊スポットの諸相
 第一章 将門塚のこと―将門はどう祟るのか
 第二章 八王子城跡のこと―怪異の変容
 第三章 おむつ塚のこと―或いはたくさんのお菊
終章―誰がための心霊スポット
著者紹介
及川祥平(おいかわ・しょうへい)
1983年、北海道生まれ。成城大学文芸学部准教授。博士(文学)。専門は民俗学。 主な著作に『偉人崇拝の民俗学』(勉誠出版、2017年)、『民俗学の思考法』(共編著、慶應義塾大学出版会、2021年)、論文に「『害』という視座からの民俗学」(『現在学研究』9、2022年)、「害虫と生活変化」(『民俗学研究所紀要』45、2021年)、「『人生儀礼』考」(『成城文藝』254、2020年)ほか多数。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
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