現代文学と政治社会：アーツアンドクラフツ

格差社会のなか、文学と思想の現在を批評
自然災害やパンデミックが見舞われた中で、政治は権力化が進み、格差社会が到来している。その中で、芥川賞・直木賞作家たちの小説が、個人や社会とのかかわりをどうとらえて表現しているかを批評する。また、戦前から戦後社会を生き抜いた先行である作家・松本清張や井伏鱒二を論じる。

著者紹介
綾目広治（あやめ・ひろはる）
1953年広島市生まれ。京都大学経済学部卒。文芸評論家、ふくやま文学館館長、ノートルダム清心女子大学名誉教授。著書に、『脱=文学研究　ポストモダニズム批評に抗して』（日本図書センター、1999年）、『倫理的で政治的な批評へ　日本近代文学の批判的研究』（皓星社、2004年）、『松本清張　戦後社会・世界・天皇制』『述志と叛意　日本近現代文学から見る現代社会』（御茶の水書房、2019）、『小林秀雄　思想史のなかの批評』『悟りと破戒と救済と―日本近代文学と仏教』（アーツアンドクラフツ、2024年）など多数。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。