昔話の旅 語りの旅 昔話の旅 語りの旅
野村 純一 著
四六判上製/カバー装
296頁
2008年2月発売
定価2,860円(税込み)
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書評・紹介
『昔話の旅 語りの旅』には、1970年代半ばから20年あまりの間につづられた24編が収めてある。雪国が昔話の宝庫であって、主に囲炉裏で語られてきた。それはよく言われることだが、そこで聞き取った話と類話を引きくらべ、雪国に生きる人々の「屈曲した発想を垣間見る思い」を書きとめるのは、なかなかできないことだろう。(一部抜粋)   記事全容はこちら
(毎日新聞 2008年3月30日)
この小さな書物は、細部に眼を凝らす者らにたいして、いくつもの啓示に満ちた発見をもたらすにちがいない。それにしても、いまも昔話の旅は可能か、と呟かずにはいられない。(一部抜粋)   記事全容はこちら
(産経新聞 2008年4月6日)
「雪国の昔話」より
 この国の場合、雪国が何故によその地域にくらべて、より良く昔話を伝えてきたものか。一般に人はよく、これを長い冬の生活からくるところの保存といい、併せて、そこに比較的近い時期にまで営まれてきた囲炉裏端での生活を指摘する。
 ……けれども同時に、通常雪国といった概念からは直接はずれる土地にあっても、一年のうちのかなりの日数を雪に埋もれて生活する処のあるのは、実質上いくつも存在し、……なべてごく近い日まで囲炉裏端での起居があった。
 しかるに、こと、昔話について言えば、雪国の昔話は断然、他の地域に抽んでて優れている。……その理由は層一層、雪国に営まれる人々の常日頃の生活の中に求められなければならない。
目次より
昔話の旅
雪国の昔話―夜ばなしの世界/「山姥と桶屋」の素性―山の昔話/魚の背に乗ってきた男―海の昔話/人参と欲張り婆さん―里の昔話/「女房の首」の話―町の昔話/「産神問答」と六部/天女の話―“不思議な台所のこと”/「鶴女房」疑義/鼠と昔話/「鼠の嫁入り」の旅/鼠の浄土/昔話の鬼たち―「鬼むかし」前夜/民話の人物造形―江差の繁次郎ほか
語りの旅
昔話・語り手・ことば/昔話・語り手・言葉―ここではその“言葉”に向けて/語り手・伝承者―「モノガタリ」に向けて/炉辺の韻律―ふるさとの民話/「あど語り」の系譜/「ハァーレヤ」前後―昔話の合の手/昔話のきた道/中国の民間故事家/北インド汽車の旅/インドで会った男/「世間話」の話
著者紹介
野村 純一(のむら・じゅんいち)
1935年東京生まれ。國學院大学講師、助教授を経て、1981年に教授になる。2000年4月に口承文藝学研究の業績が称えられ、紫綬褒章を受章。文学博士。2007年6月20日に逝去。
著書
『昔話伝承の研究』(同朋舎出版 1984年 第7回角川源義賞)
『日本の世間話』(東京書籍 1995年)
『江戸東京の噂話』(大修館書店 2005年)
『昔話の森』(大修館書店 1998年)
『柳田國男未採択昔話聚稿』(瑞木出版 2002年 編著)
『日本伝説大系』全17巻(みずうみ書房 1990年 共編 第44回毎日出版文化賞)
『昔話伝説小事典』(みずうみ書房 1987年 共編)
『日中昔話伝承の現在』(勉誠社 1996年 共編)
『日本説話小事典』(大修館書店 2002年 共編) など
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
関連書
「採訪」という旅
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野村 敬子・
粂 智子 編
万葉の紫の発想
万葉の紫の発想
畠山 篤 著