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風を踏む | ――小説『日本アルプス縦断記』 |
正津 勉 著 | ||
四六判並製 カバー装 | ||
本文160頁 | ||
2012年10月発売 | ||
定価1,540円(本体1,400円) | ||
ISBN:978-4-901592-78-9 | ||
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- 書評
- 図書新聞 2013年3月23日/第3103号
- 山と渓谷 2013年1月号
- 福井新聞 12月19日
- 山の本 2012年冬/82号
- 岳人 2013年1月/787号
- 表現者 2013年1月号
- 日刊ゲンダイ 2012年12月7日
- 目次
- 一 水湛へあるに群れの搏ち合ふ蠅の昼
- ――七月十三日、明科駅下車、明科館昼飯
- 二 山夕立つを見し語るひまもなき
- ――大町対山館
- 三 イワナ一尾々々包む虎杖の葉重ねて
- ――白沢のドーにて
- 四 石に命ある雪田の露頭かな
- ――雪田を踏む
- 五 立山は手届く爪殺ぎの雪
- ――蓮華岳頂上眺望
- 六 駒草に石なだれ山匂ひ立つ
- ――蓮華岳南尾根を下る
- 七 雷鳥を追ふ谺日の真上より
- ――七倉岳頂上
- 八 湯に濁りつゝ雪塊の漂へる
- ――同行如是閑病む夜叉沢野営
- 九 寝ずゐたるに明易く物忘れかな
- ――七月十七日夜叉沢出発
- 十 網下ろすを待つ間汗ひくしづ心
- ――東沢岳を亙る
- 十一 呼子吹いて重き夏木をそよがせぬ
- ――舟窪乗越に下りて
- 十二 あらはなる肌まざと雪水にうつりぬ
- ――舟窪岳頂上野営
- 十三 熱風の嶽を殺ぐ恒砂なだれなり
- ――南沢岳に上る
- 十四 雪のたゞ中に池湛ふ夕かげり初む
- ――烏帽子岳麓
- 十五 桐油さもしき色を瑞草の原に
- ――三ッ岳北麓野営
- 十六 真に蛟龍の玉を蔵くすかの
- ――硫黄沢乗越まで
- 十七 かくして外界の醜穢を洗え
- ――結末
- あとがきにかえて
- 著者紹介
- 正津 勉(しょうづ・べん)
- 1945年福井県生まれ。同志社大学文学部卒。72年、『惨事』(国文社)でデビュー。代表的な詩集に『正津勉詩集』『死ノ歌』『遊山』(いずれも思潮社)があるほか、小説『笑い かわせみ』『小説尾形亀之助』『河童芋銭 小説小川芋銭』、エッセイ『詩人の愛』『脱力の人』(いずれも河出書房新社)など幅広い分野で執筆を行う。近著に山をテーマにした詩 集『嬉遊曲』、エッセイ『人はなぜ山を詠うのか』『行き暮れて、山。』(いずれもアーツアンドクラフツ)、『山川草木』(白山書房)ほか多数。新刊に『忘れられた俳人 河東碧梧桐』(平凡社新書)がある。自らも登山を楽しむ。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 関連書
若狭がたり わが「原発」撰抄- 水上勉 著 正津勉 編